仁和寺と御室派のみほとけ展

先週の土曜日、東京国立博物館平成館で開催されている『仁和寺と御室派のみほとけ』展を観に行きました。仕事を早めに切り上げて観に行く予定でしたが、HPを見ると午前中とお昼過ぎは一番混む時間帯のよう。なのでちゃんと仕事をして、お昼を食べ、銀座で買い物をした後3時過ぎに入館。

『運慶』ほどではありませんが、展示物の前には人が立ち、有名な展示物はやはり少し待たないと拝見できません。ちなみに仁和寺は桜と、徒然草の鼎法師が有名ですが、宇多天皇が創建された、京都の真言宗のお寺です。私はここの御室桜が大好きです。
国宝・重文が多数あり、文書から書画・仏像と本当に多岐にわたる展示物の数々ですが、端から順々に見て行くと時間はかかるし、最後の方は疲れてしまうので、最初から目当ての仏像と、ざっと見て興味があるものを優先しました。時間があれば再入場もできますので。
まず仁和寺の、国宝「薬師如来坐像」。男の人の掌より一回り大きいくらいの、香木を彫った白木の小さな仏像です。薬師如来のお顔や衣のひだの美しさもさることながら、光背の炎の紋様、光背についている御仏や座られている壇に彫られた十二神将の精巧さに驚くばかりです。
大阪道明寺の「十一面観音菩薩立像」。銅のように黒光りした仏像ですが、一木彫の流麗な観音様です。頭の上の小さな十のお顔、温和だったり憤怒だったりの表情がとても豊かです。
そして、14日からお出ましの大阪葛井寺の「千手観音菩薩坐像」。普通千手観音は一本の手を25本とみなして40本の手で千手を表現するのですが、この御仏は前に合わせた二本の手と、宝物をもった数十本の長い手の他に、なんと1001本の手がぎっしりと広がっています。それでいてバランスもとれているし、見事な傑作です。葛井寺でも秘仏で、東京では初の開帳です。不謹慎ながら、ぎっしりと詰まった手を見て、シメジみたいだと思ってしまいましたが。
このほかに空海直筆の「三十帖冊子」、仁和寺の「阿弥陀如来座像・観音菩薩・勢至菩薩」、密教のお寺らしく子島寺の「両界曼荼羅」、福井や徳島・広島のお寺からも仏像がお出ましでした。

そして今回、仁和寺の観音堂をトーハクで再現。この場所だけ撮影自由(フラッシュ不可)でした。スマホでも結構ちゃんととれました。たくさんの仏像は圧巻でしたし、その表情が美しく、動きに迫力がありました。

とても素晴らしい展示の数々。会期は3月11日までです。機会があれば是非ご覧になることをお勧めしたいです。

猫のひるね~きまぐれ日記~

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