城崎にて

先週末、城崎温泉へ行きました。 東京から「のぞみ」で2時間20分、京都で山陰本線特急「きのさき」に乗り換えて更に2時間半。電車を降りて駅前通りを進み、大谿川の両側に延びる道を大師山の麓まで、歩いても2~30分の小さな町です。大谿川には昭和元年に建立された石橋がかかり、両側には柳並木が続き、木屋町小路からは桜並木に変わります。その道沿いに外湯、旅館、お土産物屋さんがずらりと並んで、外湯巡りの浴衣姿の観光客が、そぞろ歩きながらお土産や小物を選び、ソフトクリームやタルトのお店に並んでいます。
折角城崎まで行くのだから、出石へ行って皿そばを食べたいとか、まあ出石はちょっと交通の便が悪いから、豊岡にも蕎麦屋はあるだろうからそこで皿そばを食べて街歩きでもいいかなとか、玄武洞もおすすめスポットみたいとか、色々考えたのですが、一泊二日の日程で東京駅から片道5時間というのはやはり遠い。もう年齢的にも慌ただしい旅程は厳しいので、温泉でゆっくりして、城崎の街だけにしぼった旅程になりました。 

一日目、2時近くに城崎駅に到着。荷物を預けて、駅前通りの出石皿そばのお店に入ります。いくぶん色黒のお蕎麦が直径15センチほどの白い平皿に盛られ5枚で一人前。薬味は、ネギ・大根おろし・とろろ・卵が用意され、最初は何もつけずにツユのみ、2枚目からはネギから順番に、と書かれた通りに味わってみましたが、最後の一皿で鶏卵1個は多い。うずらの卵で十分です。私の好みでは、卵より大根おろしやとろろが良かったな。 


大谿川沿いの道を歩いて20分程、大師山の麓には山門、入ってすぐに薬師堂があります。総檜造りの豪華な建物ですが、これは本堂ではありません。ここで、薬師如来のご朱印をいただきました。


 薬師堂脇の長い階段・上り坂の参道を登ったところにやっと本堂が見えてきます。外見は飾り気の少ない重厚なお堂で、約600年前の建築です。係の方のご説明を受けながら、本堂内陣まで案内していただきました。内陣の柱はどっしりと太く、簡素ながらも重厚な建物です。


ご本尊の十一面観音像は33年ごとにしか御開帳しない秘仏ですが、次の御開帳は2年後の4月から3年間とのこと。機会があったら拝見したいものです。他に、堂々とした四天王像や、作られた時には千本の手を持っていた千手観音像(今でも834本お持ちだとか・・・)など、息を切らして階段を登ったかいのある、見どころの多いお寺です。ご本尊の御朱印もいただきました。 実は、ロープーウェイなら5分で温泉寺駅に着くのですが、本堂にお参りの方は、足で登る方が多いようです。本堂の前には、まだ雪がたくさん残っていました。 

宿は、城崎温泉街から徒歩10分位のところを予約してしまったので、残念ながら外湯は(億劫になって)行きませんでした。城崎に行ったのに!?って言われそうですが・・・・。お食事はまずまずでしたが、やはりメインはカニ料理。焼きガニがとても美味しかったです。地元の酒屋さんお薦めの地酒をお供に味わいました。 

二日目、電車の時間はお昼過ぎだったので、昨日の残りとお土産を買うことに。まずは極楽寺。街からちょっと奥まった一角にあり、閑静な雰囲気です。境内の石庭は玉砂利と岩と木々が美しく配置されていると思いました。日本海と山に挟まれた地形ですから雪が多いのでしょう、春になって木々の雪吊りの縄を外す作業中でした。 まだ時間があったのでロープーウェイに乗って山頂へ。眼下に城崎の街と、ゆったりとした円山川とすぐその先の日本海が望まれます。お天気がよく、丹後半島までが見えました。 お土産はどこのお店で買おうか迷うほどたくさんのお店が並びます。結局、お土産センターのようなところでお菓子を、大正12年創業というお店でかまぼこの詰め合わせを買いました。生きたカニも売っていましたよ。カニは3月で終わりだそうです。  
結局外湯は入りませんでしたが、外からでも風情は楽しめました。

猫のひるね~きまぐれ日記~

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